メゾン・ド・ヒミコ

『メゾン・ド・ヒミコ』オフィシャル・ブック
ジョーさん素敵!コウさん素敵!叫ばずにはいられない。
すっごく集中して見ていたけど、これほど周りのリアクションが気になった映画も最近ない。
なんでゲイが愛を語るシーンで笑うのだ。
偏見じゃん、偏見じゃん。
おかしいよ。


あたしは同性愛者じゃないし、同性愛者に口説かれた経験もないし、
そもそもゲイ以前に女の子だけど、
当たり前のようにマイノリティーを差別するマスコミと、
それに感化されてさも当然のように差別発言をする皆さんに、ちょっと引いている。
「ゲイだって、気持ち悪い」
何でそんなことを声高に語れるわけだ。
君のXXな性癖のほうがよっぽど気持ち悪い。
あと、ニート批判?
君はニートになったこともないくせに何でニートを批判できるわけだ。
(この話は脱線になるのでこのくらいにするけど、某ラジオのDJがそういう趣旨の発言をしていて、ちょっとラジオが嫌いになりかけたのさ)
君の仕事は本当に社会の誰にも迷惑かけてないのか?あー気持ち悪い。


だから胸を張ってゲイである自分を出して生きているヒミコの住人たちを、
あたしはすがすがしい気分で眺めた。憧れなんかじゃないけど、
素敵だな、かわいいな、と思った。
トイレでお化粧するシーンなんか本当に幸せそうだった。
嘲笑うのではなく、微笑んでしまった。


だから最後に息子が迎えに来るシーンは、少し悲しくなった。
やっぱり彼らだって、家族に差別されるのは怖いんだと。
こういうシーンが必ず入ってくるのは、この監督さんならではだなぁ、
ちゃんと後味を残してくれる。


やっぱり偏見や差別ってなくならないのかなぁ、とポツリと思う。
君たちは同じ人間なのに人間を差別するのか?
その台詞が耳に残った。