正義のミカタ

正義のミカタ―I’m a loser

正義のミカタ―I’m a loser

最新刊。面白くて一気に読みました。
相当分厚い本なんだけど全然気になりませんでした。


ミステリ作家で、少ない登場人物で、
うーんと唸るようなトリックを創るのが得意な作家さんなんだけど、
この作品に関しては、
登場人物は多いし、トリックもまあ、まあ。
解けたときのおぞましさったらすごいけど。


いつもの作風を崩してまで伝えたかったのは、
なんだったのだろう。
正義が失われた世の中と、
正義を声高に主張することに秘められた怖さ、なのかな。
常に正しいなんて人はいないわけで、
正義の味方だって間違いは犯すわけで。
そもそも正しいことって何なの?誰が決めるの?


ふむ・・・いろいろ考える材料になりやす。
でも後味は爽快で、死ぬ人もいないし、すっきりします。


そうそう、ミカタって、ダブルミーニングなのね。