11月27日・ロンドン

そのまま飛行機で16時間。初めての国際線。寒かったー。機内食が3回。ロンドンに着いたのは、夜の9時。
地下鉄の脇の観光案内所のひとに「ホテルはないですか?」と聞いてみる。
いろいろ探してみるも、ない。土曜日だしね。「今日は何処もいっぱいだから、空港のネットカフェにいなさい。空港の中にいたら、宿泊料取るからね」そんな馬鹿な。お風呂入りたい。ベッドで寝たい。
結局言われたとおりにはせずに、空港からヒースロー・エクスプレスに乗ってパディントンへ。旅行者がいっぱい来る街なんだから、一室くらい空いている可能性もなくはない。
駅前の「HOTEL」の文字を見てうろうろしていると、パブのマスターが外に出てきた。「ホテル、あるよ。広いよ。一泊セルティー・ファイブだ」「セルティーファイブ?」「35(1ポンド=約200円)」いくらなんでも安すぎるし怪しすぎる。「部屋見せてもらえます?」案内してもらう。パブの上階がホテルになっている。
部屋はダブルルームで、外にシャワーがついていた。確かに広いし、静かだ。「ここの部屋が君のものだ」いつの間にか泊まることにしていた。現金で34ポンド払う。ちょうど小銭がない、というと負けてくれた。
一応鍵は付いていたけど万全じゃないし、酔っ払いが上がって来ないとも限らない。怖い。でも泊まるところが見つかっただけでうれしかった。警戒はしていたが、長旅の疲れもあってかすぐに眠ってしまった。
後でわかったことなんだけど、この街は治安がよい街だったので、杞憂だった。おじさんも本当に親切で言ってくれていたのだ。
翌朝、部屋に鍵を残して(これがこのホテル式のチェックアウトらしい)、閉店後開店前のパブに心でありがとうを言って、ホテルを出た。